Salesforceユーザの悩みを解決!「Mashmatrix Sheet」活用方法 (3)

プロフェッショナルSalesforce導入コンサルタント 山口 純平の視点

こんにちは。日々Salesforceの活用に色々と悩まれている方も多いと思います。そこで、過去2回に渡り、Mashmatrix社の「Sheet」を利用したら、様々な課題がスパッと解決できますよとブログを書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

更にそれから日がたったこともあり、少し機能がアップしております。特に今回の機能アップは自分としても欲しかった部分でもあり、再度ブログを書かせていただく事となりました。是非ご覧いただき、更なる活用に利用していただければ幸いです。

絶対日付と相対日付の利用

EXCELライクに活用が出来る「Sheet」ですが、EXCELそのものではない為、全く同じではない部分もあります。また、EXCELにはないが、セールスフォースにはある機能・表現もあります。それが、レポートやリストビューを活用されている方ならばよくご存じの相対日付と言う表現です。

セールスフォースでレポートやリストビューで条件を絞り込む際に、期間を絞って表示することが多くあると思います。例えば、1月1日から1月31日までと言った具合に。これが絶対日付です。これを例えば「今月」とか、「来週」とか、「本年」とか、「当会計年度」とかで絞る場合、これらの日付がこれが相対日付となります。

ただ、「Sheet」には以前まで、この相対日付の表現が有りませんでした。つまり、期間として、「今月」とは選択出来ず、「11月1日~11月30日」として、設定するしかありませんでした。勿論これでも問題ないのですが、次の月になれば、都度修正が必要となっていたわけです。

では、機能アップした「Sheet」ではどうでしょうか。フィルタの設定をしてみましょう。期間を絞り込みたい日付データの項目で▼から、フィルタを選択をすると右下の様な画面がポップアップで表示されます。

今までと同じように見えるのですが、中央と、右端に▼のマークが増えています。そこをクリックすると「相対日付を指定」と言うのが出てきます。と同時に、カレンダーアイコンが表示されていた部分が▼の表記に変わります。更にそれをクリックしますと、今までのカレンダー表記ではなく、昨日、今日、明日、過去N日間等、セールスフォースのレポート等で慣れ親しんだ相対日付がプルダウンで表示されます。スクロールすれば、今月、来月、昨年等、色々な項目が表示されます。では、今回は、「今月」を選択。左側だけではなく、右側も同様に一連の動作をし「今月」を選択。両方を設定しないといけない点はご注意を。

そうしますと、左の表では10月、11月と入金予定日が合ったデータが、今月(10月)だけの入金予定日だけのデータに絞り込まれました。勿論、月が変われば、当月表記に自動的に変わっていくわけです。

尚、開始日と終了日がそれぞれ選択できるため、先月から、来月までの今月を中心に前後1カ月の合計3カ月を動的に選択できるのは、実はこの「Sheet」だけの機能です。ここは、覚えておいて損はないですよ。

アクションボタンの追加

シートごとにアクションボタンを追加することが可能となりました。「Sheet」には、あまりボタン配置がなく、多くがキーボードのキーの組み合わせで出来てしまいます。とは言え、何かアクションする際にはボタンを押して行いたいという要望もあり、ボタンを任意に追加することが出来るようになりました。

ボタンを追加したいシートから▼をクリック、設定を選択すると、「シートの設定変更」画面が立ち上がります。初期は基本情報のタブが選択されていますが、アクションタブを選択すると、新たな画面が表示されます。初期では、何も配置されていない為に空の状態です。

下の+ボタンからボタンを追加していきます。ボタンを押すと、「新しいアクションボタンを追加」ウインドゥが立ち上がります。ここで、カテゴリとアクションの種類を選択し、設定していくだけです。ちなみに、カテゴリは現状は標準と、マーケティング。アクションは数種類の設定となっております。

では、「削除」ボタンを設定しましょう。カテゴリは標準、アクションはレコードを削除を選択。そして、右下の追加ボタンを押して、ボタンの表示ラベルを変更するならばここで修正、保存を押せば設定完了です。

画面の右下にグレーアウトした「レコードを削除」ボタンが設定されました。任意のデータを選択すると、赤くボタンが表示され、動作が可能となります。ちなみに、これらは今まではデータを選択(左端のチェックボックスにチェックを入れる)後、Delキーを押した場合と動作は同じです。マウスで項目を選択している際にキーボードに手を移し替えなくとも、動作が出来るようになります。

尚、今後これらのアクションは増える予定だとか。色々と期待できますね。

矩形選択でのコピー&ペースト

前回のブログで、取引先が移転した際に、取引先責任者の住所を効率よく変更をかける方法をご説明しました。とは言え、あのブログの執筆時は、一気にコピー&ペースト(以下コピペと略)は列単位での話でした。具体例で言いますと、取引先を変更し、そのデータを元に列単位で取引先責任者にコピペをするという話でした。つまり住所データで言うと、郵便番号、都道府県、市区郡、町名・番地と4回コピペをする必要がありました。勿論取引先責任者が大量にあっても、4回は変わりはないので、工数的にはぐっと削減できたわけです。

これが、今回列単位ではなく、矩形単位でコピペが出来るようになり、一気に効率が上がるというわけです。具体的にはどういうことでしょうか。下の図を確認ください。

前回同様に向かって左が取引先責任者、右が取引先の情報として、まずシートを作成します。この配置自体は前回と変わりないので、作成方法の詳細については前回のブログをご確認ください。 前回は、郵便番号列や都道府県列単位でコピペをするという話でしたが、今回の機能アップで、今回の対象範囲を矩形で選択し、ペーストする先を矩形で選択すれば(左端のセルの選択だけでも可)、一気にコピペが出来ます。ほらほら、使いたくなってきませんか。個人的には、この機能アップを熱望していましたし、一気に作業性がアップすることが想像できます。

ちなみに、コピー元とペースト先とのデータ型は揃っていないとコピペが出来ないのは、言うまでも無いところでございます。

更に、この機能は「Sheet」内だけでなく、EXCELからコピペすることも可能となりました。更新と言うより、新規データの流し込みの際に活用できるのではないかと思っております。

以上、今回の「Sheet」の機能アップはいかがでしたでしょうか。非常に魅力ある、痒いところに手が届く機能アップではないかと個人的には思っております。勿論これにとどまらず、今後も「Sheet」はお客様の要望により、機能アップを続けていくとのことですので、ご期待くださいませ。長々とお付き合いいただき有難うございました。

【執筆者】
Mashmatrix Sheet 導入・活用支援パートナー
株式会社ギミックプロジェクト 山口 純平

ハウスメーカーにて商品企画、経営コンサルティング会社にて経営・営業支援、設計事務所にて営業マネージャー、新事業企画責任者を経て、クラウドコンピューティングの定着支援を専門に行なう株式会社ギミックプロジェクトを2013年に設立。エンドユーザーとしてクラウドを活用していた身として、その時と変わらないユーザー目線で様々な活用方法のご支援を行なう。

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