- 御社の事業について教えて下さい
中村様:弊社はクラウド人事労務ソフト「SmartHR」の企画・開発・運営・販売を行っております。2015年11月にサービスをローンチし、約9年で導入企業数は60,000社を突破しました。
雇用契約、年末調整などの人事・労務業務をペーパーレス化し業務効率化を実現する機能や、人事評価、配置シミュレーションなど蓄積された情報を活用し組織戦略を支援するタレントマネジメント機能を提供しています。
「well-working:労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる」をコーポレートミッションに掲げ、誰もが心地よく、健康に、そして幸せに働ける社会を目指し、テクノロジーと創意工夫で、日本の労働を一歩ずつアップデートしていきます。
Salesforceでのデータ更新を安全に行う方法を探していました
- 「Mashmatrix Sheet」の 導入の経緯について教えて下さい
中村様:弊社では、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスという、The Model型のオペレーションを組んでいるので、それにあわせるのに最適なSFAツールとしてSalesforceを選択し、2017年に導入しました。
Salesforceを導入したものの、当時社内にSalesforceに詳しいメンバーがいなかったため、導入して3年ほどはコンサルティングを依頼しているベンダーの方と相談しながら、画面の構築を行っていました。
当時の弊社では、各部門にオペレーションやシステムを管轄する「Ops」という担当者を配置していて、それぞれのユニットでのSalesforceの効果的な活用方法を模索していました。そんななか、課題としてあったのが、Salesforceでのデータ更新を安全に行いたいということでした。なぜなら、データローダを利用すれば一括更新はできますが、データが一気に書き変わってしまうことを恐ろしく感じていましたし、どの情報を更新したか確認できないことも不安でした。
解決策を探していたところ、Excelのようにデータを一括で修正できるツールがあると社内で噂になったことに加え、お世話になっているベンダーさんからのオススメもあったため、2020年の7月頃に「Mashmatrix Sheet」のトライアルを開始しました。
入社対応業務にかかる時間が10分の1に短縮
- 御社の業務内容において特徴的に「Mashmatrix Sheet」が使われているところを教えて下さい
中村様:現在私は事業推進部に所属しており、部門全体のオペレーションを管轄する業務を行っています。主にSalesforceのユーザやアカウントの発行・管理、権限セットの設定、ライセンスの付与などの業務で、Mashmatrix Sheetを活用しています。
「ユーザ」のシートに、「ユーザ名」「ロール」「プロファイル」などのデータを、Excelのようにー覧表示させることで、各ユーザに付与された情報をすばやく確認できるようにしています。また、「権限セット」のシートも一画面上に配置することで、ユーザごとの権限セットの情報を、画面遷移なく上部のユーザに連動して表示できるようにしています。(下画像参照)
Salesforceの標準画面では、ユーザ設定ページから1個ずつ権限セットを選択する必要があるのですが、弊社では毎月10名以上の新しい社員が増えるため、毎月の入社対応業務の作業負荷が重く、ものすごく大変だったんです。
Mashmatrix Sheetを使えば、シート上で権限セットや権限セットライセンスの付与を、IDを貼り付けるだけで完了するので、とても楽ですね。当時は多いときではアカウント管理作業に3、4時間かかっていたのですが、Mashmatrix Sheetのおかげで約10分の1に作業時間が短縮されました。
中村様:また、一部ユニットでは「Sheetコンポーネント機能」を利用して、取引先責任者のLightningレコードページにキャンペーンメンバーのシートを配置させることで、そのページを見るだけで(画面遷移することなく)関連するキャンペーンの細かい情報をすぐに確認できるようにしています。
MarketoとSalesforceの連携をMashmatrix Sheetで補完!
青山様:私が所属するブランディング統括本部はマーケティング施策も企画・遂行する役割でもあるのですが、マーケティング業務ではMarketo(Adobeが提供しているマーケティングオートメーションツール)とSalesforceを連携させています。Marketoで管理しているイベント参加者のなかから、確度が高いホットリードに対してデータ値を変更すると、その情報がSalesforceのキャンペーンに反映され、キャンペーンメンバーに自動で追加されるというフローを組んでいます。
しかし、時々フローがうまく起動せず、キャンペーンメンバーにリード情報が入っていないことがあり、イベント施策はほぼ毎日行っているため、このことにとても困っていました。
現在では、Excelデータを一括転記できる機能があるMashmatrix Sheetを利用し、Marketoにあるイベント参加者の情報をスプレッドシートに書き出して、それをMashmatrix SheetへコピペしSalesforceへ一括登録させています。データローダを使った一括登録より操作が簡単ですし、安全に利用できるのが良いですね。
今では漏れがないように完璧に連携されているので、イベントから創出されたホットリードの正確な割合が出せるようになるなど、より深い分析が可能になりました。
「連動シート」と「VLOOKUP関数」を利用し、メンバー情報をすばやく編集
- 「Mashmatrix Sheet」を使ってみて、特に優れていると思った点はありますか?
中村様:先日行われたMashmatrix Sheetのユーザ会でも話題になっていましたが、連動シート(複数オブジェクトのデータを連動表示できる機能)が優れていると思います。Salesforceの標準機能であるレポートを利用した場合、3つのオブジェクトしか使えないなどの制限があるのですが、Mashmatrix Sheetでは柔軟に(オブジェクト数の制限なく)レポートタイプのようなものを再現できることが良いですね。また、数式列でVLOOKUP関数を使えば、作業するために必要なデータのみをシート上に取り出すことが可能なので、とても画期的です。
例えば、キューを使うオペレーションがあるのですが、これはSalesforceの画面上で編集しようとすると、入社対応のように1件ずつ編集が必要です。しかし、下のスクリーンショットのように、キューのメンバー管理に「連動シート」と「VLOOKUP関数」を利用することで、メンバーの情報をすばやく編集できるようにしています。毎月異動や入社が発生する弊社では、かなりの工数削減に繋がっています。(下画像参照)
中村様:また、日々のデータメンテナンス業務でも連動シート機能を活用していますよ。
青山様:もともとブランディング統括本部のメンバーは、Salesforceに特別詳しいわけではないのですが、Mashmatrix Sheetを利用することで、Excelやスプレッドシートと同じような感じでSalesforceを直感的に操作できることが魅力ですね。オンボーディングの際も、画面を見せれば言葉で説明しなくてもすぐに操作できるようになります。
中村様:あとは、検索フォーム機能もよく利用しています。Salesforceのアカウント管理業務で、メンバーに付与されている権限セットを調べる際に、パパっと条件にあったレコードを抽出ができるのが便利ですね。社内のSalesforceユーザは700人ほどいるので、以前は探すのも一苦労だったんです。とても重宝しています。
社内でナレッジを共有しながら利用を拡大していきたい
- 今後の「Mashmatrix Sheet」の活用方法について、考えていることはありますか?
中村様:最近、業務推進部のセールスサポート業務でもMashmatrix Sheetの利用を開始しました。日々のデータチェックや契約情報の管理業務の効率化に役立っています。今後は、ビジネスサイドで事務作業をするメンバーにも、利用を拡大していきたいです。
青山様:そうですね。まだまだMashmatrix Sheetの活用しきれていない機能や運用方法などがあると思うので、社内でナレッジを共有し学びながら、活用を進めていきたいです。
Salesforceに慣れ親しむ一歩目としてオススメです
- 最後に、Salesforceユーザーの方へ「Mashmatrix Sheet」のおすすめポイントを教えてください
中村様:例えば、最近Salesforceを導入した企業の方や、日常的にSalesforceは触らないけど、アカウントを持っていてたまに作業する必要がある方にオススメだと思います。Salesforceのデータベースは本当はシンプルなんですが、UIという面では少しとっつきにくい部分がありますよね。Mashmatrix Sheetはオブジェクト構造がすごく直感的に理解できるので、Salesforceに慣れ親しむ一歩目としてすごく適していますね。
青山様:そうですね!マーケターだけでなく、アシスタント業務をされている方にもおすすめだと思います。