スプレッドシートの内容をSalesforceに入力するという本末転倒な状態でした
- 御社の事業について教えて下さい
丹野:弊社は、2007年にリクルートホールディングスと電通のジョイントベンチャーとして設立されまして、現在は日本有数の保有量を誇る位置情報データを活用したプロファイルパスポート事業に注力しております。位置情報データを使ったビジネスは大きく3つございまして、1つ目は、「プロファイルパスポートSDK」というユーザーの位置情報を元にしたデータ分析やプッシュ通知を可能にする、独自のアプリの機能拡張ツールを提供しています。2つ目は、SDKで取得した位置情報データを元にした DMP事業です。例えば、
・観光分野であれば、観光地への来訪者分析、観光スポットの周遊分析
・広告分野であれば屋外広告の効果計測
・小売分野であれば、該当店舗の来訪者分析
など顧客の課題に合わせて、位置情報データを元にした分析ソリューションを提供しています。
3つ目は、広告事業で、位置情報に基づくターゲティング広告を提供しています。このように、位置情報を軸にデータを収集する、分析する、広告するという事業内容です。
- 「Mashmatrix Sheet」の 導入の経緯について教えて下さい
丹野:一昨年にSalesforceを導入していまして、営業に使ってもらおうといろいろな形で活用の推進を試みたのですが、結局、今まで使用してきたスプレッドシートで進捗管理をして、その内容をSalesforceに入力するといった本末転倒な状態になってしまっていました。そこで、スプレッドシートに近いような形で情報更新等をする方法はないかとSalesforceの営業担当の方に相談したところ、Mashmatrix Sheet をご紹介して頂きました。
無料トライアルで実際に触れてみたときに、「これは、めちゃくちゃ便利だな」とシンプルに思ったことと、スプレッドシートと同じような使い方ができるとわかったので、これにしよう!と決めました。
一覧性が高く、データの更新がすぐに行えるように
そしてSalesforceに情報が一元化される状態に
- 「Mashmatrix Sheet」を使ってみて、特に優れていると思った点はありますか?
丹野:スプレッドシートと同様の使い勝手を発揮してくれる点です。案件進捗管理、リード管理、請求管理をする上では、一覧性や更新のしやすさが重要で正直Salesforceよりも、スプレッドシートの方が使い勝手が良いと思っていました。
しかし、Mashmatrix Sheetを使えば、スプレッドシートと同じように、一覧性が高く、その場で更新などもしやすくなったので、重宝しています。それからカラムを自由に調整できたりするので、実際にスプレッドシートで作るよりもそのカラムを引用できる分、手間を省くことができると思っています。今ではスプレッドシートと併用していた部分も、基本的にすべてMashmatrix Sheetに集約することができ、Salesforceに情報が一元化される状態を作ることができました。
具体例を挙げると、これまで営業の案件管理では、スプレッドシートに取引先、案件名やステータスの項目が並んでいて、それぞれの案件にメモを書いたりして管理していました。Salesforce だと1つ1つの画面に入ってそれぞれの項目を入力、更新しなくてはいけないので、画面遷移が多く、生産性が低いためです。ですが、Mashmatrix Sheetだと今週の案件や担当者ごとにスプレッドシートと同じように一覧化して見ることができ、その画面で更新もできるのでその課題も払拭できました。
次にリード管理ですが、集客経路ごとに一覧シートを作成していて、インサイドセールスチームの追客履歴も詳細まで管理することができています。もともとスプレッドシートでリードと追客管理の運用をしていたのですが、Mashmatrix Sheet に移管することで、Salesforceの商談データとも連携し、各施策毎の「商談率」「成約率」なども追うことができるようになりました。集客の効果分析や戦略立案の観点でも、進化することができたと思っています。
「時系列マトリックス」で確認作業の負担が減りました
- 御社の業務内容において特徴的に「Mashmatrix Sheet」が使われているところを教えて下さい
丹野:うまく使っていると言いますか、先進的に使えているなと思う所は、請求まわりの管理ですね。広告事業では、広告の配信単位で配信実績をもとに毎月の請求額が決まるのですが、この配信実績の確認がかなり大変な作業でした。Mashmatrix Sheet導入後は、時系列マトリックスを使って、月別にインプレッションやクリック、コスト等を自動的に入れるような仕組みをつくっていて、それらの項目が自動計算されて表示されるので、実際の配信実績と相違ないかどうかという毎月の確認がスマートにできるようになりました。この確認もスプレッドシートで行っていたのですが、Mashmatrix Sheetで作業をすることによって Salesforce にデータがすべて残るので、一元管理という観点からも非常に良いかなと思っています。
そのほかでは、更新が滞ってしまっている案件や営業担当に通知したい案件などを、Mashmatrix Sheetを使ってアラートを出しています。一定期間更新されていない案件が営業担当毎に自動的にピックアップされるシートを作成しています。このシートだけを見れば各営業担当者がその未更新案件を確認することができ、その場で更新できる仕立てにしています。このような使い方ができるのも便利かなと思っています。
Experience Cloudで受発注や入稿の管理に活用して、利便性を高めたい
- 今後の「Mashmatrix Sheet」の活用方法について、考えていることはありますか?
丹野:現在検討しているものの1つに、Experience Cloudで広告代理店向けのポータル(コミュニティ)のようなものを検討していまして、そこで受発注や入稿の登録等ができたらなと考えています。そこの受発注の案件管理等にMashmatrix Sheetを利用できれば、と思っています。現状では、メールとスプレッドシートを使ってクライアントとやりとりをしているので、Salesforce上で完結できるようになれば、本当に便利になると考えています。
一覧性と編集のしやすさという点は、定着させる上でも重要
- 最後に、Salesforceユーザーの方へ「Mashmatrix Sheet」のおすすめポイントを教えてください
丹野:繰り返しになってしまいますが、スプレッドシート管理と同じ事ができるところがやはり一番良いです。Salesforceでは、一覧化して一斉更新がなかなかできないので、そこをMashmatrix Sheetで補えるというところが一番大事なポイントですね。
そして、案件数が多い会社は絶対に使った方が良いですね。弊社の場合、1つの事業部で新規案件が月に100件ほど動いていて、それを1件ずつSalesforceで管理していくことは一覧性がないために、使いにくさを感じることがありました。社内でも、先週の案件に絞って一覧で見たいとか一斉更新をしたい等のニーズが結構強かったので、扱う件数が多いならば、やはり一覧性の高さや編集のしやすさという点は重要だと思います。
それから、社員も長い間スプレッドシートに使い慣れてしまっていたので、Salesforceを定着させる上でMashmatrix Sheetがスプレッドシートと同じように使えるという点は、とても大きいものでした。
- どうもありがとうございました!