時系列マトリックスで対前年比表示を実現する方法

前回の記事では「時系列マトリックス変換」のアップデートとして、数式列をサポートする内容をお伝えいたしました。
参考情報:時系列マトリックス変換がアップデート!数式列をサポート

今回は続編としまして、時系列マトリックスで対前年比表示を実現する方法を活用例としてご紹介させていただきます。

今回の目標

前回作成した商品販売計画のシートを元に、昨年度(2021年)の実績値を見ながら今年度(2022年)の計画値を入力できる計画入力シートを作成します。

構築手順

以下の順で説明します。

  1. 時系列マトリックスの対象期間を24ヶ月に設定
  2. 昨年度の実績金額を列として追加

1.時系列マトリックスの対象期間を24ヶ月に設定

まず、昨年度のデータを取得できるようにするために、対象期間を24ヶ月に設定します。

画面を右方向にスクロールし、商品販売計画の列ヘッダのメニューをクリックし「設定」を選択します。

「列の設定変更」ダイアログが表示されたら「系列」タブを選択し、「開始」日付が2021/01/01であることを確認し、「期間」を24ヶ月に変更します。

上から12件までは非表示、残りは「◯月」と表示ラベルを変更し、保存します。

2.昨年度の実績金額を列として追加

今年度(2022年)の計画金額列が並ぶ状態となったため、昨年度(2021年)の実績金額を表示する列を追加します。なお、今年度(2022年)の実績金額列は非表示にしておきます。

商品販売計画列のメニューから「列の追加」を選択します。ダイアログが表示されたら「数式列」タブを選択し、「表示ラベル」に「実績(2021)」、「データ型」に「通貨」を設定した後、数式エディタボタンをクリックし数式エディタを開きます。

数式エディタを開いたら、「列」タブ内の「商品販売計画」→「現在の系列」の右の三角マークをクリックし、「12ステップ前の系列」を選択します。

ラベルが「12ステップ前の系列」に変更されていることを確認し、その中の「実績金額」列を選択して数式へ挿入します。検証ボタンを押して数式を検証した後、右下の適用ボタンをクリックし、数式列を追加します。

昨年度(2021年)の実績金額を数式列として表示することができました。

最後に列を並び替えた上で、わかりやすいように計画金額の表示ラベル名を「計画(2022)」へ変更します。

これで昨年度の実績値を見ながら今年度の計画値を入力できる計画入力シートを作成することができました!

注意事項

構築手順の1にて対象期間を24ヶ月に設定する手順を説明しましたが、こちらを忘れてしまうと前年度のデータが時系列マトリックスの対象期間に含まれていないため、前年度の実績列を表示させる際に「12ステップ前の系列」を選択することができないのでご注意ください!

まとめ

時系列マトリックスで対前年比表示を実現する方法を活用例としてご紹介させていただきました。過去の実績値を見ながら計画値を入力したい際はもちろん、いろいろな場面で応用ができるかと思います。ぜひご活用ください!

まずは、30日間無料トライアルから始めませんか?