Mashmtrix Sheetでは、任意のSalesforceオブジェクトの関連リストに保管されているリスト(縦持ち)形式のデータを、「月ごと」あるいは「日ごと」の時系列データとしてマトリックス(横持ち)形式に変換し、元のSalesforceオブジェクトの項目とともに同一のシート内に表示ができるようにすることができる「時系列マトリックス変換」という機能をオプションでご提供しております。
※参考情報:「時系列マトリックス変換 」の紹介記事
2022年7月17日にリリースされた『Mashmatrix Sheet 26.0 』により、「時系列マトリックス変換 」の機能がより強力なものとなるアップデートが行われました!
・時系列マトリックスの内部列として、項目列だけでなく数式列を追加できるようになりました
・時系列マトリックスの内部列の条件付き書式設定において、他の内部列の値を条件比較の対象として指定できるようになりました
今回は、この機能を利用したMashmatrix Sheetの活用例について、実際の構築手順を合わせてご紹介させていただきます。
オブジェクトの構成
ここでは時系列マトリックス変換の対象となるオブジェクトを「商品販売計画」として、「商品」オブジェクトに対して関連リストとして保持される場合を想定します。
商品販売計画オブジェクトには対象月、計画・実績金額の項目が用意されており、また商品オブジェクトとは参照関係にあります。
今回の目標
今回は時系列マトリックスにおいて、月毎の商品販売の計画金額との差を比べ、その大小によって実績金額の見た目を変えることにより、実績が計画に対しどのような結果だったかを分かりやすく確認できる商品販売計画のシートを作成します。
・計画金額との差が0より大きい→実績金額(列名)アイコン:上矢印、色:緑
・計画金額との差が0より小さい→実績金額(列名)アイコン:下矢印、色:ピンク
構築手順
以下の順で説明します。
- 時系列マトリックス内に差分を表す数式列追加
- 追加した数式列の値を利用し書式設定変更
1.時系列マトリックス内に数式列追加
以下の図のように月毎に計画と実績の金額が横並びとなる時系列マトリックスを作成した後、続いて計画と実績の比較を行う「差分」という数式列を時系列マトリックス内に追加します。
実績金額の列ヘッダをクリックし「列を追加」をクリックします。
「列の追加」が表示されたら「数式列」を選択し、「表示ラベル」に「差分」、「データ型」に「通貨」を設定した後、数式エディタボタンをクリックし数式エディタを開きます。
数式エディタを開いたら、「列」タブ内の「商品販売計画」→「現在の系列」の下にある「計画金額」および「実績金額」変数を選択し、挿入ボタンをクリックします。
“実績金額” – “計画金額” となるように数式を作り、右下の適用ボタンをクリックします。
右下の追加ボタンをクリックし、列を追加します。
時系列マトリックス内に「差分」という数式列を追加することができました。
2.追加した数式列の値を利用し書式設定変更
実績金額の列ヘッダメニューをクリックし「設定」を選択します。
「列の設定変更」ダイアログが表示されたら「書式設定」タブを選択し、「条件付き書式の追加」をクリックします。
数値範囲ごとに書式設定を行うことができるので、以下の様に色やアイコンの設定を行います。
・0より大きい→アイコン:上矢印、色:緑
・0より小さい→アイコン:下矢印、色:ピンク
なお「条件比較対象」として先程追加した数式列の「差分」を選択します。
書式設定が完了しましたら右下の保存ボタンをクリックします。
計画金額と実績金額の差分に応じて実績金額を見やすく表示することができました!
なお差分の列は表示上必要ないので、非表示にします。右スクロールし、商品販売計画の列ヘッダのメニューをクリックし「設定」を選択します。
「列の設定変更」ダイアログが表示されたら「内部列」タブを選択し、「差分」列の三角マークで表示されているメニューから「非表示」を選択し保存します。
実績が計画に対しどのような結果だったかを分かりやすく確認できるようになりました!
まとめ
時系列マトリックスでの数式列の活用例についてご紹介させて頂きました!
あらためて、今回ご紹介させていただいた内容は以下となります。
- 時系列マトリックスの内部列として、項目列だけでなく数式列を追加できるようになりました
- 時系列マトリックスの内部列の条件付き書式設定において、他の内部列の値を条件比較の対象として指定できるようになりました
より強力なものとなった「時系列マトリックス変換 」をぜひお試しください。