Salesforceでは、商談の説明や活動履歴の詳細情報など、数百字から数千字程度の長い文章をレコードに格納することが多くあります。Mashmatrix Sheetでは、というより表形式での表示では、そのような長文を含むデータを閲覧するのは少々苦手でした。もちろん、1行の高さを変えて折り返しして表示することもできますが、その場合は一度に表示できるレコード数が少なくなり、閲覧しにくくなってしまいます。かといってリンクをクリックして各レコードページ内で確認、とすると、画面遷移の手間とロード時間が多くかかることになります。
このような「表形式で表示はしにくいが、確認したい情報」に即座にアクセスすることができるように、「カード型シート」という機能がMashmatrix Sheetに追加されています。
カード型シートとは?
カード型シートは、通常のExcelのようにデータを表の中に一覧表示する「表形式」のシートとは異なり、Salesforceの詳細レコード表示のように1件のレコードの詳細内容を表示する特別なシートです。
カード型シートは、元になるシートで選択されているレコードの情報のうち、詳細情報として設定されている情報を瞬時に表示します。あらかじめ情報は読み込み済みのため、表示の待ち時間はありません。元のシートでのレコードの選択に連動してサクサク表示を切り替えることが可能です。
カード型シートでは、表示だけでなく、編集も可能です。Salesforceのレコード詳細ページと同じようにダブルクリックまたは鉛筆アイコンのクリックで項目の編集が可能です。もちろんレコードの新規作成・削除も可能です。
さらにカード型シートの中からレコードのナビゲーションが可能です。前後のナビゲーションで、元シート内でのカーソルも前のレコード/次のレコードに選択が移ります。
作成方法
カード型シートは、連動シートとして動作します。通常の連動シートでは子関連のレコード(およびカスタムの関連を持つレコード)を一覧表示しますが、カード型シートの場合は選択されているレコードの詳細情報を表示します。
シート作成ボタン(+)から、「連動シートの追加」を選択します
連動シートの作成ダイアログが表示されるので、「連動元シート」に対象となるシートが表示されていることを確認の上、「シートの形式」に「カード形式」を選択します。
次に「カードのレイアウト」で、カード型シートに表示する項目を選択します。
カード型シートに表示する項目は、まず連動元になる表形式のシートにおいて、列として追加されている必要があります。この列は表示状態である必要はありませんので、元シートでは非表示にしておくことで、一覧に余分な情報を表示しないようにしておくこともできます。なお、カード型シートには数式列やデータ列の表示も可能です(時系列マトリックス列については非対応)。
「連動元シートの列」から表示したい列を選択し、カードビューにドラッグ&ドロップして追加します。逆に表示したくない項目は、ドラッグ&ドロップでもとに戻すか、メニューから削除できます。
「セクションのヘッダ」からセクションヘッダを追加することで、カードビューをセクションに分けることも可能です。カード内にセクションを追加すると、次のセクションヘッダまでの項目は折りたたんで非表示にすることが可能になります。
利用シーン
カード型シートは、たとえば以下のような場合に有効です。
- 営業マネージャーが商談一覧をみながら商談レコードの説明内容を把握したい場合
- 営業マネージャーが営業担当者の活動履歴の一覧を見ながら各活動の内容を把握したい場合
- サポート担当がケース一覧を見ながら問い合わせ内容を確認したい場合
- 受信したメール履歴の一覧を見ながらメールの内容を確認したい場合
まとめ
カード型シートを利用することで、レコードの一覧性に加えて詳細まで確認できるようになります。画面遷移によるストレスを抑えて、快適にSalesforceを利用するためにとても有用な機能ですので、ぜひご活用ください。