CRM/SFAシステムを導入している企業は多いです。その中でも、中小企業や大手企業問わず活用しているのがSalesforce。しかし、Salesforceは画面遷移による大量データの管理や入力業務などさまざまな作業で非効率な面が目立ちます。
そこで本記事では、業務の効率化を図ることが期待できるExcelアドイン/Salesforceアプリのおすすめツールをご紹介します。
※本記事で用いている「Excelアドイン」は『Excelの画面を主に利用(Excelプラグイン型)』 、「Salesforceアプリ」は『Salesforce画面を主に利用(クラウド型)』したもの、と区別して使用しています。
目次
Excelアドイン/Salesforceアプリの機能とは
ExcelアドインやSalesforceアプリは、Salesforceをより簡単かつ効率的に活用するために便利なツールです。
ここでは、これらのツールに関する機能面について見ていきましょう。
Excelアドインの機能
Excelアドイン(Excelの画面を主に利用 (Excelプラグイン型))というのは、Excelの機能を向上させるためのツールのことです。SalesforceとExcelを直接接続することで、複数のデータを扱う場合でも一括で編集が可能になります。そのため、Salesforceの操作が不慣れでも全く問題ありません。
Excelアドインの主な機能については以下の通りです。
・Excelにインストールするだけで活用可能
・Excelで大量のSalesforceデータを一括編集
・データの更新(アドインによってはリアルタイムでの更新が可能)
・オフラインでの更新
・Excelのインターフェースをそのまま活用可能(Salesforceの操作が不慣れでもOK)
上記で示したように、ExcelとSalesforceを連動させることでSalesforceの操作で生じる手間を大きく削減することが可能になります。
Salesforceアプリの機能
Salesforceアプリ(Salesforce画面を主に利用(クラウド型))は、Salesforceの機能を向上させるためのWebアプリケーションのことです。Salesforce内に追加するアプリであるため、わざわざExcelと連動させる必要はありません。
Salesforceアプリの機能については以下の通りです。
・アプリをインストールするだけで使用可能
・使い慣れたExcelのUIでデータ一括操作・更新、データ連携
・ToDoの作成
・メール送信や電話をかけるなどのアクション実行機能
Salesforceに不慣れな人でも、手軽に効率よく作業できるように機能が充実しています。
ExcelアドインとSalesforceアプリの違いとは
ExcelアドインとSalesforceアプリは、どちらもSalesforceを効率よく活用するためのツールです。しかし、これらのツールには複数の違う点があります。続いては、ExcelアドインとSalesforceアプリの違いについて見ていきましょう。
違い1:ExcelとSalesforceを直接接続して利用する点とSalesforceを直接扱う点
1つ目の違いは、ExcelとSalesforceの接続の有無です。Excelアドインの場合は、ExcelとSalesforceを直接接続して利用しますが、Salesforceアプリの場合は、Salesforceにインストールするので、ExcelとSalesforceを接続する必要がありません。
そのため、どちらが使いやすいのかによって活用するべきツールが異なります。
違い2:エクスポート作業の有無
2つ目の違いは、エクスポート作業の有無です。
Excelアドインでは、Salesforceデータを一括で編集するときに、一度CSVなどでエクスポートをしてExcel上で編集をし、再度Salesforceに取り込むといった手間がかかります。
その反面、SalesforceアプリではSalesforceにログイン後そのまま編集することが可能です。エクスポート作業の手間がかからないので、効率よく作業することが可能です。
違い3:データを扱うことができるユーザー数
3つ目の違いは、データを扱うユーザーの人数です。
Excelアドインの多くは、個々のPCにインストールするタイプです。もしデータを扱うユーザー数が多い大規模な企業の場合は、インストールするための手間が膨大になります。そのため、ユーザー数が多い場合にはあまり向きません。
Salesforceアプリの場合は、Salesforceに取り込むだけでよく手間がかからないため、大規模な企業向けにも活用しやすいです。
このように、ExcelアドインとSalesforceアプリを活用する目的は同じですが、使いやすさなどの面で違いがあることが分かります。
ツール紹介
ExcelアドインやSalesforceアプリには、具体的にどのようなツールがあるのでしょうか。ここからは、それぞれの主なツールについていくつかピックアップしてご紹介します。
CData Excel Add-in for Salesforce
システム | Excelアドイン |
プラン (税込) | ・Perpetual License:1ユーザーあたり月額38,500円 ・Team License:5ユーザーあたり年間154,000円 (※1企業につき1ライセンスのみ1年間無料) |
特徴 | ・ExcelのUIで直感的かつ簡単に操作可能 ・ExcelからSalesforceデータの一括編集や更新が可能 ・リアルタイムでの更新が可能・英語版のみ |
インストール | 1:ダウンロードページに入りモジュールをダウンロード 2:exeファイルを選択してインストール 3:インストールを行うことでExcel上にCDataタブができ、タブ上のメニューからSalesforceにログイン 4:Excel上に取得したいデータを選択 5:Excel上で更新作業を実施 |
CData Excel Add-in for Salesforceは、個々のPCにインストールする形で使用することができるExcelアドインです。英語版のみですが、SalesforceとExcelを連携させることで、作業の効率化を図ることができます。
ただし、大量のデータを扱うユーザー数の多い大規模な企業にはあまり向かず、小規模な企業に向いているツールとなります。
VyNDEX(ヴァインデックス)
システム | Excelアドイン |
プラン (税込) | 1ユーザーあたり月額1,078円 |
特徴 | ・14日間の無料トライアルあり(初回のみ) ・ExcelのUIで直感的かつ簡単に操作可能 ・ExcelからSalesforceデータの一括編集や更新が可能 ・KDDIやソフトバンクなどの導入事例あり |
インストール | 1:トライアルページからExcelアドインをダウンロード 2:ExcelにあるVyNDEXタブのライセンス購入ボタンから購入 |
VyNDEX(ヴァインデックス)は、個々のPCにインストールすることで利用可能なExcelアドインです。KDDIやソフトバンクといった企業の導入事例もあります。
初回のみですが、14日間の無料トライアル期間があり、導入を検討している場合に試すことも可能。試してみてよければライセンス購入という流れになります。
主に、小規模・少人数の企業で低価格帯のツールを導入したいと考えている場合におすすめツールになります。
Mashmatrix Sheet
Mashmatrix Sheetは、Salesforceにインストールすることで利用できるSalesforceアプリです。Excelアドインとは違い、Excelと連動させる必要はありません。もし、Excelを使用する場合でも、Salesforceにコピー&ペーストでそのままデータを登録することができます。
1ユーザー向けの基本ライセンスだけでなく、大規模向けのプランもあります。そのため、少人数・小規模な企業はもちろんのこと、規模の大きな企業にもおすすめのツールです。
また、30日間の無料トライアルがお試し可能で、有料版と同様の内容で利用する点も魅力の一つ。
(※無料お試しトライアル / インストールは AppExchange内製品サイトから可能です)
じっくりと体験ができるので、導入を検討している人はお試しから始めましょう。
ツール比較まとめ一覧表
ツール | CData Excel Add-in for Salesforce | VyNDEX(ヴァインデックス) | Mashmatrix Sheet |
---|---|---|---|
システム | Excelアドイン | Excelアドイン | Salesforceアプリ |
トライアル期間 | 1ライセンスのみ1年間 | 14日間 | 30日間 |
料金(税込) | ・Perpetual License:1ユーザーあたり月額38,500円 ・Team License:5ユーザーあたり年間154,000円 | 1ユーザーあたり月額1,078円 | ・基本ライセンス:1ユーザーあたり月額1650円 ・大規模むけ(100ユーザー以上):お見積もり |
日本語 | ◯ | ◎ | ◎ |
アクション | × | × | ◎ |
オススメ | ・小規模・少人数 ・リアルタイムにデータ更新したい | ・小規模・少人数 ・オフライン | ・小規模 ・大規模 ・Excelと連携させる必要がない |
先ほど紹介した3つのツールを一覧表にまとめました。比較してみると分かりますが、目的は同じでも機能や内容に違いがあります。
おすすめできる人も若干異なるため、導入を検討する際の参考にしてください。
Salesforceアプリがおすすめできるシーン
最後に、先ほど紹介したMashmatrix SheetなどのSalesforceアプリがおすすめできる具体的なシーンをご紹介します。
まずは、常にSalesforceに接続して使用することができるため、オフライン使用のニーズがなく、柔軟な画面表示をしたいときにおすすめです。
特に、複数のユーザーやアプリケーションを必要とする場合におすすめです。
続いては、必ずしもExcelの使用を必要としていないときです。SalesforceアプリであればSalesforce内で作業を完結させることができます。
まとめ
本記事では、Salesforceを効率的に活用するためのExcelアドインとSalesforceアプリについてご紹介してきました。
それぞれのツールに良さがあるので、導入する際にはしっかり見比べるようにしましょう。
そして、小規模・大規模な企業問わずおすすめできるのがSalesforceアプリのMashmatrix Sheetです。
まずは、トライアルプランでお試ししてみましょう。
参考記事:
現場から悲鳴が上がる?セールスフォースは使いづらいツールなのか?
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【執筆者】
田中奈穂子
https://nakochi.work/
FinTech上場企業でSalesforceを中心としたビジネス基盤の構築を担当後、さまざまなSalesforce導入企業で導入支援・定着化を行う。Salesforce上級認定アドミニストレーター。